越石です。
そういうわけでシリコントライブのネリーブレンを作りました。
もちろん、今回も缶スプレー&筆塗りの超手抜き制作です。エアブラシなんて持ってないですし、環境を整えるのも大変なんで基本は缶スプレー&筆塗りです。
それでは張り切ってどうぞ。
シリコントライブ製「1/72 ネリーブレン(yuu version)」完成
こちらが今回制作したレジン製ガレージキットのシリコントライブ「1/72 ネリーブレン(ユウバージョン)」です。やべーくらいかっこいい。正直、期待以上にかっこいい。
ネリーブレンとは?
ネリーブレンは1998年にWOWOWで放映された富野由悠季監督によるアニメ「ブレンパワード」で、主人公のユウが後半で乗る主役機です。その名の通りもともとは「ネリーキム」というキャラクターのブレンパワードで、色も元はベージュでした。しかし傷ついたユウブレンと再リバイバル(融合)することでユウブレンの機体色であった水色に変わっています。初登場時のスケートシーンはロボットスケートのパイオニアとして有名です。(※)
※嘘です。
シリコントライブ西山浩光氏による超絶ディテール
シリコントライブ(Silicontribe)は海洋堂などで原型師として活躍していた西山浩光さんが立ち上げたブランドです。手彫りとはにわかには信じがたい工業製品のような鋭角な超絶ディテールが特徴で、人気の高いアイテムを多数リリースしています。
※頭部前面の筋彫りを掘り直したら太くなって失敗してます。
こちらのネリーブレンも、それはもうものすごいディテールで、パーツを眺めているだけでうっとりするほどです。先日、海洋堂製で谷明氏原型のブレンパワードを組んだばかりなのですが、同じ超絶ディテールでもキャラクターが全然違います。勝手な印象ですが、谷氏は本能型で、西山氏は計算された正確無比な機械のようです。ほんと甲乙つけがたいです。
缶スプレーで塗装
そんなわけで今回はユウブレン仕様ということで設定画通り水色で塗りました。冒頭の通り缶スプレーで塗ったわけですが、本体色に使用したのはタミヤカラー「AS-19 インターミディエイトブルー」です。思ったより濃い色味でしたが、渋くて良い感じです。関節はガンシップグレイです。
自宅の駐車場の隅っこに新聞紙を広げて、朝早くから缶スプレーを吹いているおじさんがいたらそれが私です。戸建てでよかった。
頭部のオレンジ色は初のシタデルカラーで筆塗り
頭部などにあるオレンジ色の積層部分は、隠蔽力の強さで定評のあるシタデルカラーで筆塗りしました。下地が濃いめの水色だったこともあり、さすがにひと塗りでばっちり色がのるということはありませんでしたが、何度か重ね塗りすることでしっかり色がのりました。水性塗料なので、専用の薄め液を使えばラッカーで塗った水色を侵すことなく、はみ出した部分だけ消せるので便利です。
腕のシールド部のオレンジはマスキングして缶スプレー
このキットは色分けが必要な間接部分など、ある程度はパーツが分かれていて助かるのですが、両腕のシールド部分だけはネイビーとオレンジで塗り分ける必要があります。まず缶スプレーでネイビーを塗ったあと、試しにその上からシタデルカラーのオレンジを塗ってみたのですが、さすがに下の色が透けて無理でしたので、マスキングしてサフを吹いて、オレンジ色の缶スプレーで塗装しました。超適当なマスキングなのでよく見るとガタガタです。
ちなみにネイビーで塗ったと書きましたが、塗料を購入した模型屋さんが、ネイビーやダークブルーといった紺色系が全て品切れで、しょうがなくパープルをスプレーしたあと、上からスモークをスプレーして、ネイビーっぽくしました。写真で見るとほぼ黒ですが、意外とネイビーです。
最後に紫と黒を混ぜたエナメル塗料で墨入れし、トップコートにつや消しを吹いたら完成です。つや消しは荒が隠せるのが良いです。
難易度が高く、いつも以上に手抜きです・・・
こちらのキットの特徴として、頭頂部の重なる板部分や、肩パーツの裏、ふくらはぎの裏といったブレンパワードの特徴である積層・板バネ表現の板が別パーツになっており、一枚一枚貼っていくスタイルです。見える頭頂部はなんとか頑張りましたが、見えないところや、どこに貼ればよいのか分からないところは諦めました。本当にごめんなさい。
あと、説明書が正直わかりづらく、どこにどのパーツを着けるのが正解が分からず、ネットにある完成品を見てなんとかした感じです。逆に写真がネットに上がってなければなんとかならなかったかもです。
そして、左右もわかりづらかったり、そもそも左右共通だったり、足首がフリーポーズだったり、立たせるだけでもちょっと苦労しました。
海洋堂ネリーブレンに比べ、組み立ての難易度は高かったように思います。
※キット自体には気泡はほとんどなく、バリ(ゲート)やパーティングラインも出ないように工夫されており、下地処理は(適当にしかやってませんが)楽でした。
シリコントライブと海洋堂のネリーブレンを比較(並べただけ)
さて、せっかくなんで先日組んだばかり(20年ぶり2回目)の谷明原型の海洋堂製ネリーブレンと並べてみました。海洋堂のはネリーブレンと言っても、正確には永野護によるニュータイプ誌の表紙イラストが元になっており、アニメ版ネリーブレンとはデザインやカラーリングが異なります。
サイズは同じくくらいで、海洋堂ネリーブレンは幼児体型で、シリコントライブ製ネリーブレンはスラっとしたヒーロー体型です。海洋堂のネリーブレンこそが至高だと思っていましたが、シリコントライブのネリーブレンはさらにかっこいいです。
上の方で谷明氏が本能型、西山氏が機械と評しましたが、なんとなくわかるでしょうか?
【追記】ロボット魂のネリーブレンが発売!
2022年9月に待望のロボット魂ネリーブレンが発売されたので並べてみました。スミ入れとトップコートを吹いていますが、かなり高クオリティです。詳しくは以下の記事をご覧ください。
最後に〜シリコントライブのネリーブレンを制作して
そんなわけで、シリコントライブ製ネリーブレン制作記事でした。
この金土日の3日間でパーツ整形・軸打ち→下地→塗装と一気に組みあげました。睡眠時間は金曜土曜と3〜4時間です。この集中力や熱意が仕事でも発揮できれば人生変わっていたかもしれません。(手抜きなのでどちらにしろダメか・・・)
ちなみに録画してあった「逃げ恥」を観ながら作業しました。金曜土曜の夜で全部観ました。「この2人、本当に結婚するんだな・・・」とニヤニヤしながら。