越石です。
靴好きの方にとって、毎年この梅雨時は非常に憂鬱なんじゃないでしょうか。お気に入りの靴は出来るなら濡らしたくないですし、かと言って雨用に安っぽい靴を履くのもテンションが下がります。
そんな憂鬱な梅雨ですが、今年は今のところあまり降っていない印象です。しかし少しでも降りそうな予報の時は念のため雨用の靴を履くことになります。
そんなわけで今季の私の雨靴を紹介したいと思います。
私の雨靴
現時点での私の雨靴は全部で5足です。全てラバーソールです。
※全て本日撮った写真です。
クロケット&ジョーンズ ONSLOW(オンスロー)
まずはクロケット&ジョーンズのONSLOWです。雨の日にテンションを上げたい時はこれです。なぜならデザインが良いからです。好きだからです。そして何より雨に強い。なぜ雨に強いのか?それはグレインレザーだからです。普通のスムースレザーの場合、雨に濡れてしまうと表面が水膨れ(銀浮き)してしまう事があります。しかしグレインレザーはご存知の通りシボが型押しされた革ですので、少しくらい雨に濡れても表面がボコボコと銀浮きしません。と言うか、元々シボでボコボコしているので銀浮きしても目立たないのかもしれません。そしてさらにこのONSLOWは黒靴ですので、茶靴のように雨に濡れてシミが目立つような事もありません。ソールも雨に強いダイナイトソールです。
通常グレインレザーはカジュアルなカントリーシューズになりますので、本来ならあまりスーツには合いません。しかし黒のONSLOWはそれほどシボも目立たないので、スーツにも合わせちゃってます。ゴルフやシャンボードのようにシルエットがそこまで丸っこくないのも合わせやすいポイントです。そんなONSLOWは雨には最強だと個人的は思っています。
ロイドフットウェア Jシリーズ Uチップ
次はロイドフットウェアでJシリーズのUチップです。こちらもグレインレザーで、ソールはリッジウェイソールです。色が茶色なので雨に濡れた直後はまばらに色が変わってしまいますが、今のところ乾けばシミにはなっていません。当然ONSLOWと同じくグレインレザーなので表面が銀浮きする事もありません。おそらく多少のシミもグレインレザーなんで目立たないだろうと思われます。ちなみに色も濃いのでギリギリスーツにも合わせちゃいます。ただ一つ難点があるとすればサイズがきつい事です。馴染むまでにはまだ時間がかかりそうです。
ロイドフットウェア Vシリーズ プレーントウ
次はロイドフットウェアでVシリーズのプレーントウです。Vシリーズはロイドフットウェアで一番安価なシリーズで、さらにダイナイトソール仕様という事もあり、雨用の靴として活用されている方も多いようです。私も購入時こそ雨の日に履くなんてもったいないなんて考えていましたが、これだけ靴が増えた今は、その価格や仕様から、やっぱり雨用として最適なんじゃないかとあらためて思っている次第です。人は変わっていくのです。
ロイドフットウェア Vシリーズ セミブローグ
こちらもロイドフットウェアのVシリーズで、茶色のセミブローグになります。茶靴なんで少しシミが気になりますが、先ほどのプレーントウと同じ理由で、雨用には最適なんじゃないかと思います。何よりこのデザイン、質の靴を雨の日に履ける事でテンションが上がります。
パラブーツ シャンボード
最後にパラブーツのシャンボードです。ソールはオリジナルのラバーソールで、アッパーにはリスレザーという油分を多く含んだ革を使用し、雨をけっこう弾いてくれます。今のところ目立ったシミや銀浮きもありません。そもそも防水性が高いとされるノルウィージャン製法の靴なんで、元来雨用の靴と言っても過言ではないのかもしれません。ただ一つ難点は絶対にスーツに合わないところです。色はもちろん、その丸っこいデザインはさすがにスーツには合わせられません。自ずと外出のないジャケパンの日用になります。黒ならスーツいっちゃっても大丈夫だろうか・・・?
番外 JMウエストンのゴルフは?
JMウエストンのゴルフに使われている革も肉厚で油分を多く含んだ雨に強い革だと言われています。では雨の日に履かないのか?履かないです。だって超お気に入りですし高価な靴なのでもったいなくて・・・まだこの手の靴を雨の日に履く高みには達していません。ですのでグレインレザーのゴルフの購入は目論んでます。グレインレザーなら履けます。これはいつかやっちゃいそうです。と言うかゴルフに限らず、スーツにも履けそうなグレインレザーの靴を探すのも有りです。また欲しい靴が増えてしまった・・・
スコッチグレインのシャインオアレインはどうした?
はい、私のブログをお読みの方の中にはスコッチグレインのシャインオアレインはどうしたのか疑問に思う方もいらっしゃるかもしれません。
はい、手放しました。
シャインオアレインを手放した理由
シャインオアレインは撥水レザーを使用しているので、本当に雨をしっかり弾いてくれました。しかも磨けばそれなりに光り、お手入れのしがいもある革です。そんなわけで雨用として非常に活躍し、去年の梅雨時はシャインオアレインばかり履いてました。そんなシャインオアレインを手放した理由は何なのかと言うと、単純にデザインとラストの問題です。
まずデザインですが、やっぱり少しロングノーズなのが気になってしまいした。世間一般で言えば極端にロングノーズという事はないのですが、ロイドフットウェアなんかのオーソドックスでクラシカルな英国靴と比べてしまうと、どうしてもロングノーズに感じてしまいます。さらにつま先もセミスクエアになりますので、履いているとラウンドトウが恋しくなってしまいます。
もう一つの理由としてラストが合わなかった事があります。所有するシャインオアレインは銀座店でちゃんとフィッティングしてもらいウィズEの26cmを購入しました。ですが26cmだとかなり大きく、かと言って25.5cmに下げてしまうとキツ過ぎるというなんとも微妙なサイズ感でした。
では、他のデザインやラストのシャインオアレインを検討出来れば良いのですが、残念ながらシャインオアレインにはオーソドックスでクラシカルなデザインのものはありません。インペリアルプレステージのラスト(おそらくスコッチグレインで一番ショートノーズ)か、せめてインペリアルブラックのラスト(少しロングノーズだがラウンドトウ)でシャインオアレインを作ってくれればデザイン的にちょっと欲しいのですが・・・
以上となりますが、スコッチグレインのシャインオアレインこそ手放してしまいましたが、なんだかんだ雨用の靴が5足もある事に自分でも驚きです。けっこうあるな。
でも、やっぱり雨は嫌いです。梅雨時は憂鬱です。
マスターロイドやドーバーやゴルフなんかのお気に入りの靴を毎日履きたいです。
早く梅雨が明けますように。