越石です。
星野源のニューアルバム「ポップウィルス(POP VIRUS)」を購入しました。前回のアルバム「イエローダンサー」から3年ぶりの待ちに待ったリリースです。
そんな星野源の待望のニューアルバムですが、まず結論から言っちゃいます。今回のアルバムの一押し曲ですが・・・
Nothing
です・・・
それでは、以下詳細です!
※当記事は2018年12月23日公開記事のリライト版です
星野源「POP VIRUS(ポップウィルス)」全曲レビュー
1.POP VIRUS
オープニングはアルバムと同名の「POP VIRUS」です。
すごくいいです!
「Snow Men」の流れをくむようなミディアムバラードで、ギター1本で歌い出し、途中からMPCのリズムが入り、さらにハマオカモトのブリブリのチョッパーベースが絡んできます。メロディ、アレンジ共に最高です。今回は前回のアルバム「イエローダンサー」に比べ、MPCなどを使用した打ち込みチックなリズムが増えているようですが、すごく良いです。メロディやアレンジにマッチしています。
2.恋
2曲目は超大ヒット曲の「恋」です。言わずと知れたTVドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」の主題歌として恋ダンスと共に社会現象までなりました。もう2年前なんですね。
今更私が語ることもない程の名曲ですが、あえて言うなら「ベースが気持ち良すぎ」です。ハマオカモトさん天才です。あとはBメロのギターのフレーズもさすが長岡亮介です。そこに憧れ痺れます。あと新垣結衣かわいいです。
3.Get a Feel
3曲目は軽快なギターのカッティングとリズムに乗せたフリーソウル風の曲です。これも良いです。ホーンアレンジが爽やかです。
4.肌
4曲目は「肌」です。少し変則的なリズムに切ないメロディとそれに絡むストリングスが素晴らしいです。この素晴らしいストリングスアレンジはアルバムを通して「美央」さんという方が行なっています。比較的動きの多いフレーズを多用したアレンジは星野源サウンドの中核になっています。
5.Pair Dancer
5曲目はマシンリズムにピアノとチョッパーベースでしっとりと歌い上げるミディアムナンバーです。これも良いです。星野源さんは本当にメロディメーカーとして一流です。
6.Present
6曲目はストリングスとホーンでサビを壮大に盛り上げるミディアムナンバーです。ギター無しの曲ですが、この曲に限らず長岡亮介さんはコーラスとしてほとんどの曲に参加しています。長岡さんはボーカリストとしても一流ですからね。贅沢です。
7.Dead Leaf
贅沢なコーラスと言えば7曲目です。コーラスとコーラスアレンジであの「山下達郎」さんが参加しています。ソウルフルなゴスペル調の曲です。
8.KIDS
8曲目はシングル「Family Song」のカップリングでHouse Ver.として収録されていた「KIDS」です。House Ver.とは星野源さんが自宅で全ての楽器を多重録音した曲です。ですので原曲はギター、ベース、リズムマシーンと全て星野源さんが演奏しています。
で今回のアルバム収録に際しては、ジャズピアニストの小林創さんがシンセサイザーのソロを弾いています。そんなKIDSですが、メロディもアレンジもすごく良いです。後述しますが、映像特典のスタジオライブバージョンはさらに良いです。
9.Continues
9曲目はシングル「恋」のカップリングとして収録された曲です。星野源さん自身が気に入っており、その後のツアーのタイトルにもなったようで今回のアルバムにも収録されたようです。確かに良い曲です。ほんとメロディいいです。ちなみにコーラスには俳優のムロツヨシや芸人のレイザーラモンRG、黒沢かずこなどが参加しています。
10.サピエンス
10曲目は生ドラムで刻んだジャングルビートのようなリズムに、シンセベースやシンセサイザーという曲ですが、非常にポップな仕上がりです。サビのポップさはイントロ〜Aメロからは想像できないほどです。この曲はドコモのCM「青春のドまんなか・スタート」編のCMソングとして採用されています。
11.アイデア
11曲目はシングル「アイデア」です。こちらはNHKの朝ドラ「半分、青い。」の主題歌として採用された超大ヒット曲です。
1番は生バンドによる演奏で、2番では一転してMPCによるリズムマシーンとシンセサイザーのアレンジに変わり、さらに大サビでギターの弾き語りという非常に変則的なアレンジになっています。アレンジがガラッと変わるのに一曲を通して全く違和感がないのは全体のバックを流れるストリングスが一役買っていそうです。素晴らしいです。悔しいです。
歌詞も1番は「光」、2番は「闇」と反転しているような内容になっています。これまでの集大成として過去の歌詞から印象的な言葉を引用しているそうですが、さすがにサビの「超えて響け」は、あまりにも「恋」の「夫婦を超えていけ」を連想してしまい、引用の経緯やコンセプトを知らない人にとっては「え?歌詞がワンパターンじゃね?」となりそうで個人的にはちょっと残念です。
12.Family Song
12曲目はシングル「Family Song」です。テレビドラマ「過保護のカホコ」の主題歌に採用されています。星野源さんが女装したPVが話題になりました。
この曲も本当にメロディがいい!
切ないです。サビが特に良いです。やはり星野源さん天才作曲家のようです。歌も上手いですし、アレンジも良いのですが、何よりその星野源が生み出すメロディが抜群に良いです。悔しいです。
13.Nothing
さて13曲目です。「Nothing」です。
Nothingです。
この曲が最高です。
このアルバムで1番良いです。
どのシングルより良いです。
名曲です。
メロディ、アレンジ最高です。
生々しい長岡亮介のギターもおしゃれです。
しかし何より良いのはハマオカモトのベースです。
ベースのフレーズが良いです。またそのベースに絡むようにスリリングなフレーズを多用したストリングスも良いです。
そんなわけで、今回のアルバムの一押しは「Nothing」です。まさにスィートソウルの名曲です。
冒頭で一押しの曲は「無し」だって思いました?いやいや「ナッシング」です。
思ってないか。
14.Hello Song
ラストを飾るのは軽快なビートとストリングスが印象的な「Hello Song」です。「地獄でなぜ悪い」「Crazy Crazy」の流れを組むクレイジーキャッツ系の曲です。実はクレイジーキャッツ系の曲はそれほど好みじゃないのですが、この曲はすごく良いです。曲順も良かったのかもしれません。最後に明るく幸せな気持ちになります。
星野源「POP VIRUS」レビュー総括
そんなわけで全13曲ですが、捨て曲無しです。正直前回のアルバムは数曲アレ(それでも2〜3曲)だったんですが、今回はファーストインプレッションから捨て曲無しです。すごいクオリティです。平成最後にして最高の名盤の誕生です。多才なため俳優としても名前が売れたり、あまりにも人気が出過ぎて、若干のミーハー感はありますが、そんな事で敬遠でもしようものなら確実に損をします。星野源はやはり音楽家です。ミュージシャン、ギタリスト、ボーカリスト、アレンジャー、そして作曲家として超一流です。
星野源「POP VIRUS」初回限定版のおまけ映像
初回限定版にはスタジオライブとドキュメント映像の「ニセ明と、仲間たち」が付きます。
スタジオライブ収録曲
1.Night Troop
2.肌
3.桜の森
4.Snow Men
5.KIDS
6.SUN
7.海を掬う
8.恋
9.プリン
10.アイデア
11.Friend Ship
まずはスタジオライブですが、星野源お馴染みのミュージシャンである、ギターの長岡亮介、ベースのハマオカモト、ドラムの河村カースケ智康に、レコーディングにも参加している石橋英子、櫻田泰啓がキーボードで参加、またストリングスも美央さん率いる数人で参加、そしてMPCプレイヤーとしてSTUTSさんも参加しています。
その演奏ですが、さすが豪華なプレイヤーだけあって最高です。あまりライブ盤とか好きじゃないんですが、このままCDとして出して欲しいくらいのクオリティです。基本的にはアルバムのアレンジ通りですが、全て生演奏で再現しているのでまた違った魅力があります。とくに「kids」なんかはこちらの演奏のほうが良い気がします。
「ニセ明と、仲間たち」
こちらもお馴染みの星野源が演じる別人格のニセ明のドキュメンタリー映像です。ゲストに声優の雅マモル(宮野真守)とベーシストのウソノ晴臣(ハマオカモト)さんを迎え、温泉で缶詰めして一曲作るという内容です。
めっちゃ笑います。
面白過ぎです。あと最期の曲もふざけていますが、無駄にクオリティ高くてさらに笑います。
そんなわけで、星野源のニューアルバム「POP VIRUS」ですが、超おすすめです!