越石です。
(私が)待ちに待った第5回革靴評価です。
気が付けば前回から一月あまりも経過し、楽しみにお待ちしているだろう皆様には大変辛い思いをさせてしまいました。本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。
さて、ネタもこのくらいにしまして、今回から採点方法を変更しております。
具体的には「デザイン」「質」「履き心地」の項目それぞれに順位を付けた上で総合順位を出しております。
これまでの採点方法は、評価項目に対し点数を付ける方式でしたので、複数の靴に対して10点満点が付くなど、結果的に「その時好きな靴」が上位になるという非常に曖昧な総合評価となっておりました。
ですので今回は心を鬼にし、例えば評価の付けづらい「デザイン」に関してもちゃんと順位を付けてみました。もちろん同率順位とか無しです。
逆に点数制とは違い、1位と2位など一つの順位の差が一律になってしまい、これはこれで弊害もあるかもしれませんが、総合評価については中々面白い結果になったと個人的には思っております。
※いつも通り、「新品で買った靴」と「中古でサイズをきっちり合わせてない靴」をド素人が同列で語ってますので注意です。
第5回 革靴評価ランキング
順位 | 革靴 | デザイン | 色艶 質感 | 履き心地 | 総合 評価 |
1位 | ロイドフットウェア プレーントウ | 1位 | 3位 | 2位 | 97 |
2位 | シェットランドフォックス ダブルモンク | 4位 | 1位 | 3位 | 95 |
3位 | ロイドフットウェア ドーバー | 2位 | 5位 | 5位 | 91 |
4位 | ロイドフットウェア フルブローグ | 3位 | 6位 | 4位 | 90 |
5位 | ジャランスリワヤ プレーントウ 98651 | 5位 | 2位 | 9位 | 87 |
6位 | スコッチグレイン ジョルノ | 8位 | 8位 | 1位 | 86 |
7位 | リーガル 06CR | 7位 | 4位 | 7位 | 85 |
8位 | ジャランスリワヤ ストレートチップ 98696 | 6位 | 7位 | 8位 | 82 |
9位 | ジャランスリワヤ チャッカブーツ 98322 | 9位 | 9位 | 6位 | 79 |
10位 | スコッチグレイン 4229 | 10位 | 10位 | 10位 | 73 |
11位 | リーガル W254 | 11位 | 11位 | 11位 | 70 |
12位 | リーガル 2235 | 12位 | 12位 | 12位 | 67 |
売却 | ジャランスリワヤ ウィングチップ | – | – | – | – |
売却 | リーガル 12GR | – | – | – | – |
売却 | ジャランスリワヤ プレーントウ 98348 | – | – | – | – |
売却 | リーガル Y514 | – | – | – | – |
※新品で購入した靴は名前を「オレンジ色」にしてあります。それ以外は中古での購入となります。
それでは、上位陣だけですがコメントを以下に。
1位:ロイドフットウェア プレーントウ(Vシリーズ )
総合評価:97点
やはり一番新しい靴が1位という結果になってしまいました。
要因としては、デザインが1位である事と、履き心地が2位である事が大きいです。質は少し低く3位としてますが、結論としてロイドフットウェア最高なんです。
デザイン:1位
購入時、ロイドフットウェアの青山店と銀座店、そしてさらに銀座三越なども巡り、悩みに悩んで決めましたので、当然デザインの評価は1位です。質実剛健でオーソドックスな英国靴にこだわるロイドフットウェアのデザインは、まさに私の求めるド直球のデザインだったんです。ロイドフットウェアの店内ならば、目を瞑って靴を手に取ってもハズレなしの勢いです。お金を貯めてストレートチップやUチップなど他のタイプも買い揃えたいのです。
質感:3位
Vシリーズというロイドフットウェアでは一番安価なシリーズになりますが、質感が極端に低いなどということはもちろんないのですが、所有する他の靴と比べると少し劣るかなということで3位にしてます。具体的にはコバの仕上げが地味だったり、外羽根部分の縫い目の処理が荒いなどあります。しかし革はいい感じです。いい艶が出てますし、履き皺もいい感じです。コスト含めバランスはすごくいいです。
履き心地:2位
はい、履き心地は堂々の2位です。何かと話題に挙がるロイドフットウェアのフィッティングですが、噂通りのタイトなフィッティングで最初は不安でしたが、驚くほどピッタリフィットで歩きやすく、特に靴擦れもありません。ちなみに紐をかなりキツく締めているのですが全然痛くありません。他の靴の場合、キツく締めるとすぐ甲が痛くなってしまうのに不思議です。それだけラスト(足型)が合っているのかもしれません。とにかく手持ちの靴で一番タイトなのに一番履いていて楽なのです。
2位:シェットランドフォックス ダブルモンク
総合評価:95点
前回、前々回と1位のシェットランドフォックスのダブルモンクが今回は2位です。それぞれの項目で強制的に順位を付けたので、前回のようにオール満点ではなくなってしまいましたが、やはり平均点が非常に高い靴なのです。まさに優等生タイプです。シェットランドフォックスという名前のイメージ通りです。(シェッとしてる感じが)
デザイン:4位
前回の点数制では10点満点でしたが、あえて順位を付けると4位になってしまいました。しかし1位から5位くらいまでは本当に甲乙付け難く、点数制ならやはり10点満点だと思います。
ちなみにシェットランドフォックスが4位なのは「つま先」の形が完全なラウンドトウではないからというだけです。
質感:1位
やはり質感は高いです。1位です。コバの丁寧な仕上げにうっとりします。自然な艶と履き皺もいい感じに育ってます。
履き心地:3位
ダブルモンクは履き心地がいいんです。脱ぎ履きも楽ですし、それでいてフィット感も高いんです。最近はインソールの沈み込みも進み、ベルトを1段キツく締めましたのでよりフィット感が高まっております。ちなみに手持ちの靴でも意外とゆったり目のフィッティングなのですが、踵が浮いたりといったことは全くありません。
3位:ロイドフットウェア ドーバー(マスターロイド)
総合評価:91点
中古で手に入れたロイドフットウェアのドーバーは、デザインが2位と高く、質や履き心地も上位のため総合でも3位です。だってロイドフットウェアのドーバーですもん。つまりエドワードグリーンのドーバーですよ。たぶん。そりゃ評価が低いわけないですよ。もしも新品だったならば圧倒的に1位な靴であることは間違いないですよ。値段も含め。
デザイン:2位
いや、だってロイドフットウェアのドーバーですしね。つまりエドワードグリーンのドーバーですからね。たぶん。ドーバーはUチップの一つの完成形ですよ。唯一無二の存在ですよ。なので順位付けは迷いました。結果的には新しい靴のほう(ロイドフットウェア プレーントウ)を少し贔屓してしまいましたが。
質感:5位
これも新品だったら圧倒的な質だったと思います。しかしさすがに10年以上昔の靴ですので、使用感や細かいヒビ割れなんかがあります。しかし職人技のスキンステッチなど、投入されている縫製技術は所有する靴では圧倒的に1位なのです。
履き心地:5位
履き心地も良いんです。本来ならもうハーフサイズくらい小さいほうが良さそうですが、ギュッと締まった土踏まずのおかげで中々の履き心地となってます。
4位:ロイドフットウェア フルブローグ(Vシリーズ)
総合評価:90点
ロイドフットウェアのフルブローグは4位という結果に。本当なら1位にしたいぐらい気に入っているのですが、順位を付けると4位になっちゃいました。むしろ他を上げたから落ちちゃった系です。
デザイン:3位
ウィングチップの決定版です。これです。こんなウィングチップが欲しかったんです。色も赤味のあるブラウンですっごくいい感じです。初の内羽根ですが、内羽根もエレガントでいいですね。内羽根も集めないと。
質感:6位
1位のロイドフットウェアのプレーントウと同じVシリーズですが、同じくけっして質が低いわけではないんです。あくまで他と比べてみればという結果です。
履き心地:4位
履き心地は1位のロイドフットウェアのプレーントウと同じ木型で同じサイズですので悪いわけがありません。僅差でほかを上げたら4位になっちゃっただけです。
プレーントウと同じくタイトですが、フィット感が高く本当に足に合っている感じがします。当初、歩く度に「プシュー」と空気の漏れる音が発生しておりましたが、今は鳴らなくなりました。良かったです〜タラちゃんみたいで地味に恥ずかったです〜。
5位:ジャランスリワヤ プレーントウ(98651)
総合評価:87点
ジャランスリワヤのブラウンのプレーントウは5位。質も高くデザインも気に入っているのですが、履き心地が少し悪くこの順位に。ロイドフットウェアの履き心地を体験してしまうと、実はジャランスリワヤの木型は私には合ってないんじゃないと思ってしまいます。でも本当に色気のある靴です。
デザイン:5位
まず色がいい。もちろん形もいい。このオレンジっぽいブラウンのつま先をピカピカに磨くと得も言われぬ深い輝きを放つのです。素晴らしいです。
質感:2位
デザインと被りますがが、この色でこの艶。すごくいいです。そしてストームウェルトなど細かいディテールにもこだわってます。素人目にはすごく良く見えます。そんなわけで私はこんな高い順位を付けてしまいます。
履き心地:9位
履き心地は少し悪いです。踵が浮き気味です。もう一足のジャランスリワヤのストレートチップも踵が浮くためランキング下位となっちゃってます。ちなみに踵が浮く代わりに紐をキツく締めると、甲がゴリゴリしてかなり痛みます。デザインが良いだけに少しもったいないです。
6位以下の順位
6位以下の順位については、これまでの評価とあまり変わらないのでざっくりと。
6位:スコッチグレイン ジョルノ(フルブローグ)
総合評価:86点(デザイン:8位、質:8位、履き心地:1位)
6位のスコッチグレインのジョルノは最高の履き心地でかなりお気に入りの一足なんですが、デザインが相対的に低く、履き皺も少し汚いためこの順位になっちゃってます。でも本当にお気に入り。履き心地は一番です。噂と違い踵は浮きません。私の足には合ってます。なので相変わらず稼働率はナンバーワンです。今日も履いてます。グレインレザーなんで雨の日も履いちゃってます。
7位:リーガル 06CR
総合評価:85点(デザイン:7位、質:4位、履き心地:7位)
7位のリーガル06CRはそのデザインと高い質感から相変わらず上位をキープ。しかし派手目の色のせいか履く機会は少し減っています。
8位:ジャランスリワヤ ストレートチップ
総合評価:82点(デザイン:6位、質:7位、履き心地:9位)
8位のジャランスリワヤのストレートチップは、デザインは6位と高いのですが、踵が浮くためこの順位に。他の靴に比べるとかなり歩きにくいです。サイズはむしろ小さめでタイトなはずなんですが、本当にサイズ選びは難しいです。しかしストレートチップの素晴らしさに目覚めさせてくれた大切な靴なのです。つま先の丸さがたまりません。
新たに売却してしまった靴達
前回からジャランスリワヤのウィングチップ(写真左)と、同じくジャランスリワヤのプレーントウ(写真右)を売却してしまってます。ウィングチップは履き皺がどうしても我慢出来ずに売却し、プレーントウはサイズが若干小さく、またガラス靴特有の履き皺が気になり売却しました。共にラインモールで売却しましたが、さすが人気のジャランスリワヤです。それなりの値段で売れました。
総評
そんなわけで、「第5回革靴評価」はいかがでしたでしょうか。相変わらず新しい靴が上位に上がってきておりますが、それはしょうがないのです。靴が増えれば増えるほど、新たに購入する靴のレベルが上がるのは当然の摂理なわけです。それでも今回からそれぞれの項目で明確な順位を付けましたので贔屓は少し減ったと思います。少しは。
以上、もし何かの参考になれば。
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