越石です。
いつも久しぶりの更新です。
今回はマックスファクトリーのPLAMAXシリーズからリリースされた、聖戦士ダンバインに登場するオーラ・バトラー ヴェルビンをプラモデル化した「PLAMAX(プラマックス)ヴェルビン」について、特徴・魅力・組み立てのポイントを紹介します!
PLAMAXヴェルビン製品概要
- ・メーカー:マックスファクトリー(Max Factory)
- ・シリーズ:PLAMAX オーラバトラー(第2弾)
- ・全高:約160mm(ノンスケール)
- ・組み立て式プラスチックモデル(PS素材):ポーズ固定仕様
- ・成型色:本体グリーングレー、爪などアイボリー、羽根/胸部カバーにクリアカラーの3色構成
- ・付属品:専用オーラソード(右手持ち/鞘収納の選択式)
- ・発売時期/出荷開始:2025年10月28日予定・出荷開始。価格:税込8,800円
憧れのブスジマックス・ヴェルビンがPLAMAXに!
原型師・毒島孝牧(ブスジマックス)氏の魂が宿る造形をプラモデルで再現
原型師は毒島孝牧氏(通称「ブスジマックス」)。
第一弾のサーバインでは、往年のマックスファクトリー製ソフトビニール製ガレージキットを3Dスキャンし、プラモデルとして完全再現したことで話題になりました。
PLAMAXヴェルビンの完成写真
そして今回のヴェルビンでは、なんとかつてWAVEから発売された、約7万円もする伝説のガレージキット「ブスジマックス・ヴェルビン」を3Dスキャン!※1
小スケール化しつつも、緻密な造形、シャープなエッジ、そして色気のある面構成はそのままに、プラスチックモデル化されています。
※1:サーバインと同じく、WAVEのキットを3Dスキャンしたものだと思っていましたが、x(旧Twitter)で調べていたところ、PLAMAX用に原型を作った可能性もあるかもです。(少なくとも修正はしているようです。)
PLAMAXヴェルビン
同じ原型師作であるWAVEさんのガレージキットを持っている人は、今回の原型で毒島さんがどこをどう変えたのか調べてみると面白いかもです
サイズが変わったから変えたところもあるし、年月が経ったから変わったところもあるし、素材が違うから変えたところもあるし— 竹下帰還兵 (@yatasith) October 30, 2025
PLAMAXヴェルビンの左側面画像
PLAMAXヴェルビンの正面画像
PLAMAXヴェルビンの複雑なオーラコンバーターが特徴の背面画像
PLAMAXヴェルビンの右側面画像
いや〜めっちゃくちゃかっこいい!
これぞ究極のヴェルビンです。
生物と機械が融合した究極のフォルム
「生物的・機械的」な要素が共存するオーラ・バトラーのデザイン。これもプラモデルで美しく再現しており、例えば脇腹のフィン構造の隙間から見えるパイプや通気孔など計算され尽くされたディテールにうっとりします。
※組むとほとんど見えませんが
PLAMAXヴェルビンの生物と機械が融合したデザインとフォルムを再現
脇腹のフィン構造の隙間から見えるパイプや通気孔
7万円の伝説が、8,000円で手に入る喜び
しかも、レジン製なら7万円もする憧れのキットが、サイズは小さいとはいえ8,000円で組み立てられるなんて…これは嬉しすぎます。
WAVE版ヴェルビンもずっと欲しかったのですが、さすがに7万円は手が出ませんでした…。
今回のPLAMAX版は、まさにファン待望の「夢が叶う」キットです。
PLAMAXヴェルビンの塗装と組立ポイント
PLAMAXシリーズのヴェルビンは、造形の完成度が非常に高く、素組みでも十分に見栄えするキットです。
ただ、少し手を加えるだけでグッと「作品感」が増すのがこのシリーズの魅力。
今回は、前回のPLAMAXサーバインと同じく、缶スプレー+筆塗りの簡単仕上げでどこまで映えるかに挑戦しました。
組み立てやすさ&塗装のしやすさ
固定ポーズ仕様ということで、誰でも組むだけで最高にかっこいい立ち姿が決まる設計になっています。
接着剤は必要ですが、3Dモデリングの恩恵もあり、パーツの合いが非常に良好。パチパチと気持ちよくはまり、素組みでもストレスなく完成します。
私は軽く塗装を加えましたが、3色の成型色(グリーングレー・アイボリー・クリア)をそのまま活かすだけでも十分に楽しめそうです。
部分的にウェザリングを加えると、さらにリアルさが際立ちそうです。
合わせ目処理とパーティングライン
目立つ合わせ目は主に頭部と腿部分くらい。
腿の合わせ目はあまり目に入らない箇所なので、私は瞬着を流し込んで軽くヤスリがけする程度にしています。
一方、頭部は最も目立つ場所。しっかり処理したつもりでしたが、撮影後に隙間や表面のムラを発見…。
老眼のせいもあり写真撮影後に気づきましたが、このあたりは小スケール化の宿命かもしれません。老眼鏡買おうかな…。
また、PLAMAXサーバインに比べるとパーティングラインがやや多く、パーツ数も少し増えているため、ほんの少しだけ手間が増えた印象。
気になる方は丁寧に処理したほうがよいですが、私は(面倒なので)そこまで気にしないタイプです。結果、けっこうパーティングラインが残ってました。腿のカバー部分はもう少し処理しておけばよかった。
PLAMAXヴェルビンの塗装工程:缶スプレー+筆塗りの簡単仕上げ
塗装は、できるだけ手軽に、でもそれっぽく見えることを意識しました。
1.全体の塗装
パーツを切り出し軽くヤスリがけした後、ラッカー系の缶スプレーで本体の緑部分と胸部、鞘パーツを一気に塗装。
濃い目の緑を拭いて乾いてから少し明るめの色で軽く重ね塗りし陰影を出しています。
使用カラー(缶スプレー)
緑部分一層目:ダークグリーン(タミヤカラー)
緑部分二層目:フィールドグレイ(タミヤカラー)
胸部・鞘:グレイグリーン(タミヤカラー)
2.部分塗装(筆塗り)
関節部分を水性アクリルの黒で筆塗りし、金属感を出すためにエナメルのシルバー+少量の紫を混ぜた色でドライブラシ。
この方法はサーバインで試して気に入り、今回も採用しました。墨入れより簡単で、自然な立体感が出ます。
3.仕上げの墨入れと装飾部分の塗装
仕上げに黒のエナメルを薄めて全体に軽く墨入れ。装飾部分にはゴールドやシルバーを筆塗りして完成です。
時間をかけずに雰囲気を出したい人にはぴったりの塗装方法だと思います。私は2日で完成しました。
塗装後の見どころ
缶スプレーによる重ね塗り
塗装後は、成型色ではやや明るかった緑が落ち着き、全体がぐっと引き締まった印象になりました。
実は最初、淡い緑で仕上げるつもりが、ほぼグレーに近い黒っぽい色になってしまい大慌て。(缶スプレーの蓋の色だけで判断)
そこで、上からもう一段明るい緑を軽くスプレーしてみたところ、濃い色の下地が自然な陰影を生み出し、結果的に怪我の功名となりました。
偶然の重ね塗りが、ヴェルビンの有機的な質感をより際立たせてくれたように思います。
爪の塗装
爪は成型色を活かしつつ、茶色のエナメル塗料で軽くウェザリングを施しました。
もう少し象牙のような風合いが出ると理想ですが、控えめな汚しが生っぽさを引き立て、結果的には良いバランスになったと思います。
赤白の「ナの国近衛騎士団長仕様」にはしない?
赤と白に塗り分けた、いわゆる「ナの国近衛騎士団長仕様」も少し検討しました。
ただ、マスキングの手間を考えると今回は躊躇してしまい、見送りに。
いつか時間ができたら、改めて挑戦してみたいところです。っていうか早く作りたい。
PLAMAXヴェルビンとサーバインとの比較レビュー
PLAMAXのサーバインと並べてみると、造形コンセプトの違いがはっきりわかります。
サーバインは全体的に白く神秘的で、「聖戦士の象徴」という印象。
一方ヴェルビンは、より生物的で力強く、色味と相まってダークヒーローという雰囲気を感じます。
サイズ感は若干ヴェルビンのほうが大きく、またパーツ数が多い分、ヴェルビンの方がディテールが密で、表面の情報量が多い印象です。
同じPLAMAXシリーズながら、並べることで世界観の広がりを実感できるのが楽しいポイントでした。
【PLAMAXヴェルビン】ナの国近衛騎士団長仕様(ビルバインカラー)も作ってみた!
一体目(緑仕様)があまりにも良かったので、ついつい色違いの「ビルバインカラー(ナの国近衛騎士団長仕様)」も作ってしまいました。
軽い気持ちで近所のビックカメラを覗いたら、気づけば2体目をレジに…恐るべしヴェルビンの魔力w
PLAMAX ヴェルビンが発売されてから、設定画カラーとビルバインカラーを2体作成したのは世界最速なんじゃないでしょうか?知らんけど。
詳しくはこちらの記事にまとめているので参考にしてください。
以下はビルバインカラー制作記事の要約です。
ビルバインカラーの難所は「脛の赤白塗り分け」
塗装は設定画カラーと同じく基本的に缶スプレー仕上げで、脚首と爪の黄色部分だけ筆塗り。
最大の難所はやはり脛部分の赤白塗り分けで、マスキングテープを使って慎重に作業しました。
ただしマスキングが甘く、ラインが少しガタガタに…墨入れでなんとかリカバリーしています。
塗装・ディテールの工夫
- ・胸部クリアパーツにはクリアブルーを吹き、透明感を演出
- ・パーティングラインは1体目より丁寧に処理
- ・頭部は赤白塗り分けのため後ハメ構造に変更(少し開けばなんとかなる)
- ・脚首&爪は水性アクリルの黄色で筆塗り
比べてみると脚首が黄色いほうが鳥っぽさが強まり、ビルバインらしさが際立ちます。
ビルバインカラーに使用した塗料
- ・白部分:レーシングホワイト(TS-7)
- ・赤部分:ブライトマイカレッド(TS-85)
- ・胸部:クリアーブルー(TS-72)
- ・脚首&爪:プロトタイプオレンジ(水性ホビーカラー)
※全てビックカメラで購入
まとめ:造形美を手軽に楽しめる最高のキット
PLAMAXヴェルビンは、ブスジマックス原型の魅力を損なうことなく、手軽に楽しめる完成度の高いキットでした。
成型色の時点でクオリティが高く、少し塗装を加えるだけで作品としての存在感を放ちます。
WAVE版ヴェルビンが高嶺の花だったあの頃を思うと、この内容で8,000円というのは本当に嬉しい。
…とはいえ2体買うとお値段は倍になります。
でも、並べて眺めたときの満足感はそれ以上。作ってよかったと思える一作になりました。
そんなPLAMAXヴェルビンは、造形重視のファンはもちろん、週末モデラーにもおすすめできる逸品です。
最後にブスシマックス・サーバインもリリースを期待します!
【追記】MAX渡辺さんからxのポストを引用してもらいました!
緑方向に振った色味が超新鮮🎶Nice color 🎶 https://t.co/hoRbYgcfXz
— MAX渡辺 (@MAXWATANABE) November 5, 2025
言われてみるとヴェルビンの設定画では、もう少し青みがかっているのかも?
なんとなく緑だと思い込んでましたw
それはそうと、MAX渡辺さんに引用してもらえて本当に光栄です!
思えば小学生の頃、マックスファクトリーのサーバインに衝撃を受けて購入し、ソフビキットを夢中で作っていたのがすべての始まりでした。
あのときのワクワクが、いまこうしてPLAMAXヴェルビンを手に取るところまでつながっていると思うと、感慨深いものがあります。
ちなみに、当時マックスファクトリーからヴェルビンが発売されると聞いて、うれしさのあまり電話で問い合わせたこともありました。(結局、発売されませんでした)
あれも今となっては良い思い出です。










































