小林泰三の「玩具修理者」を読了。「酔歩する男」がすごかった。
”2015年1月7日”

越石です。

あけましておめでとうございます。
しばらくブログを更新しおりませんでしたので久しぶりの更新です。

実は物欲を極め、家を購入してしまったのですがその話はまたいづれ。

そんなわけで年末年始の休み中に小林泰三の「玩具修理者」を読了。
有名な作品ですのでご存知の方も多いと思いますが、表題の「玩具修理者」と「酔歩する男」の中編2篇からなる短篇集です。2~3時間で読めちゃいます。

玩具修理者

どちらの作品も名作と名高いですが、まずは「玩具修理者」。噂通りのグロテスクな内容です。人間が生きたままバラバラにされます。冒頭から一つのオチが見えてしまっているのは恐怖を煽る為の演出だろうか。また途中の「生物と無生物の違いとは何か」のやり取りはホラーなのにSFちっくで面白い。

酔歩する男

「酔歩する男」は完全にSFです。量子力学を絡めたタイムトラベル的なお話です。時間とは何か?意識とは何か?を考えさせられるお話です。
波動関数の収束を主人公が繰り返すところがグレッグ・イーガンの「宇宙消失」を彷彿とさせますが、宇宙消失の主人公が波動関数の収束の制御に成功し無敵なのに対し、本作の主人公は悲惨も悲惨です。脳の一部の機能を停止した事で、寝てしまうと過去や未来に意識がタイムトラベルしてしまうのですが、その際未来で波動関数が収束するのに対し、過去に戻ると波動関数が発散してしまい、築いたものが全てなかったことになってしまいます。タイムトラベルで無敵と思いきや逆に何も出来ません。

とまぁ、相変わらず書評やあらすじが下手くそなので、詳しくは本書を読んでもらったほうが良いと思いますが、SF小説としてとても素晴らしかったです。ホラーコーナーにありますが、完全にハードSFです。

さて、小林泰三も集めなければ・・・。

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